「Cubic School Ⅲ」 取手第二高等学校 管理・普通教室棟

取手第二高等学校は大正14に茨城県取手実科高等女学校として開校した。その後共学となり、昭和59年に夏の甲子園で優勝を飾ったことで、知る人ぞ知る学校となった。普通科と家政科からなる、1学年4クラスの小規模な高校である。未だどことなく女子高であった時代の面影を残す。
全校生徒が、同じ空間と時間を共有する一体感を感じることができるようにすること、比較的狭い校地に将来の施設改編の余地を確保することから、4層のキュービックとすることでフットプリントの小さな校舎とした。
校舎中央を4層の吹抜けとし、ここに大階段と生徒ホールを設けた。上部のハイサイドライトから自然光が差し込む。学校としての機能は吹抜けの四周-南側に普通教室、北西に各種講義室、特別教室-を配置しました。中央吹抜けの生徒ホールから繋がる大階段は、全校生徒の憩いの場となると同時に、文化祭や各教科の発表の場として利用され、取手二校のシンボルとして生徒の心に残る空間となる。この校舎が完成した後、受験者数が著しく増加した。

耐震要素の確保は、常に学校を設計する際の課題である。
短辺方向は教室間の仕切りという都合のよい要素がある。しかし、これさえも将来の改造などを視野に入れれば、最小に留めたい。一方、長手方向の耐震要素の確保はなかなか厄介である。WCや倉庫などの比較的クローズドな空間の廻りで確保することを差し当たっての方法論としてきた。しかし、それだけでは足りない状況に陥るし、また、同じような形式を反復することにもなりかねない。
そうした試行錯誤のから生まれたのが、廊下外側に壁柱として耐震壁を配置する方法である。この方法は、概ねどういう場合にも耐震要素を確保することができる。しかも、階毎に位置を入れ替えて市松状に配置すれば、その効果も増すことを確認している。ただし、これも同じ手法を採れば表出する形状も変わり映えのしないものになり、見覚えのあるデザインに終わる危険性をもっている。
この学校では、吹抜け周りに耐震壁を配置している。

住所
取手市東2-5-1
竣工
2016年10月
建築面積
1,542.58㎡
延床面積
4,486.20㎡
構造規模
鉄筋コンクリート造 一部鉄骨造 地上4階建
※眞建築設計室との共同企業体による設計

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