和紙人形美術館 山岡草常設館主要作品に戻る

山岡草は、各地を転々としたのち大子の地を終の棲家と決め、藁葺の民家でその生涯を終えました。展示館は、山岡が拵えた人形たちが主となる美術館として生まれ変わりました。

茶の里公園内に造られた展示館は、築十数年を経過した建物でした。方形の屋根と寄せ棟の屋根が組み合わせられた姿は、すでに山間の景色に馴染んでいました。丸太の四本柱を頼りに組まれた小屋組みが現わされ、腰屋根から差し込む光で満たされる素性のよい内部空間を併せもっていました。

リノベーションでは、もともとの空間の素性を活かして、山岡によって生命を与えられた人形達の住処を拵えることにのみ焦点を絞りました。柱と小屋組みの木材と新たに張った地杉の床はすべて黒色に染色し、短形の展示室の壁はすべて白色に塗りました。腰屋根からの光は、黒色の木材に吸収されながら柔らかく空間を満たします。その光は9枚の半帖畳を敷き込んだ中央の小間を浮かび上がらせます。

そして、ほどよく弱まった光が届く白い壁面の前に、山岡の人形たちが居並んでいます。この空間で、山岡草が残した人形たちの生命を感じていただきたいと願っています。

住所 茨城県久慈郡大子町大字佐貫1920
竣工 2007年4月
延床面積 637.92㎡
各階延床面積 1階:637.92㎡
構造規模 木造平屋建て
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