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設計の主題

十王町は2004年11月1日、日立市に編入されました。編入に先立つ2004年3月、JR常磐線の川尻駅は『十王駅』と改称され、駅舎も新しくなり、東口・西口とも駅前広場が整備されました。駅の西側には日立市役所十王支所・県北生涯学習センター・図書館・郵便局など公共施設や生活施設が整備されている一方で、東側には、住宅地が広がっています。

十王駅前交番は豊浦・伊師・友部の3ヶ所の駐在所が統合され、2010年3月、日立警察署で9番目の交番として十王駅東口に開設されました。

地域の住民が「安全で安心して生活できる」拠点となる施設を創ることを第一の目的とし、交番という特殊な用途の建物を「親しみやすい」施設とすることを設計の主題としました。

建物の配置と形態構成

敷地の南側は十王駅東口駅前広場に面し、東側は道路、北側は日立市営駐輪場、そして西側はJRの線路敷に接しています。敷地の南に駐車スペースを設け、その駐車スペース越しに駅前広場とつながり、逆に住民からも容易に認識できる敷地南東部に2階建ての執務スペースを設け、平屋の車庫・保管スペースは西に配置しました。この2つのスペースは、ボリュームや仕上げ材も変え、異なる機能を持つ異なる形態として構成しました。

また、低層建物が立ち並ぶ周辺環境になじむよう屋根勾配なりに天井を貼ることで建物の高さを抑え、威圧感の出ないように慎重にボリュームを創りました。

施設の構成

1階の南東に設けた執務室は、地域に対して開かれた交番を目指して出来るだけ開口部を広く設け、内部の警察官の動きが見える様なオープンな設えとしました。一方で執務室以外は、取り扱う情報等の保護に気を配り外部に対して閉じました。外部に対して開く・閉じるという異なる目的を持つ各室を、その目的に合わせて適切な位置に配置することで、プライバシーを守りつつ親しみやすい交番を目指しました。

担当 篠根 玲子
住所 茨城県日立市十王町友部東一丁目22番
竣工日 2010年3月
建築面積 99.68㎡
各階延床面積 1階:99.43㎡
2階:39.37㎡
構造規模 木造、地上2階
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