「森の中の風と光の学校」 鉾田市立鉾田南小学校

茨城県鉾田市の中心部の7つの小学校を統合し、新しい小学校を建設することとなった。敷地は中心市街地近くの丘陵地にある。北側にメインアプローチとなる道路が通る。道路と敷地の高低差は12~20mあり、南東から南西の隣地は深い森に囲まれる。

私たちは大きく2つの課題を設定した。ひとつは、豊かな自然の環境を活かして光と風に溢れた学校とすること、もうひとつは、全校児童がともに生活・学習できる学校とすることであった。

この課題に対して、4つの方策で解決を図った。

1.元々の自然地形を活かし、環境へのインパクトを最小限にする。

丘の上の比較的平坦な部分に校舎と運動場を、沢のあったところに調整池を割り当てた。北側道路との最も高低差が小さくなる位置に学校入口を設け、高低差を解消した。

2.林に囲まれた敷地の中で日当たりのよい場所に校舎を配置する。

日当たりのよい南側に広い運動場を設け、北西側に校舎を配置した。また、敷地の外周に構内通路と駐車場を回遊させて、構内環境を良好にするとともに防犯安全性を確保した。

3.自然豊かな環境を享受できる校舎とする。

校舎は体育館と一体として2階建てとした。子どもたちができるだけ自然のなかでのびのびと過ごすことができるようにするためである。その表皮は風にたなびくリボンのように、穴あきのステンレススクリーンで覆った。周囲の森や空を映しこみ、季節や天候に応じて表情を変える。夏の強い日差しを遮りながら、吹き渡る風を室内に導く。

4.学習・交流の中心となるメディアセンターを設ける。

2層吹抜のメディアセンターを校舎の中央に据えて、全校児童がともに生活・学習できるようにした。各学年のスペースや特別教室、体育館等がその周りを囲む。このメディアセンターは、ハイサイドライトから採りこまれた光が天井に反射し、また木製の格子によって室内に拡散する。柔らかな木漏れ日が差し込み、その光が子どもたちを包み込む、学びの森、憩いの森として空間を実現した。

住所
茨城県鉾田市烟田1059-1
竣工
2019年01月
建築面積
6016.10㎡
延床面積
9128.26㎡
構造規模
RC造一部S造2階建て

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